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報告書

第7回低減速軽水炉研究会報告書; 2004年3月5日,東海研究所,東海村

秋江 拓志; 鍋島 邦彦; 内川 貞夫

JAERI-Conf 2005-009, 153 Pages, 2005/08

JAERI-Conf-2005-009.pdf:14.7MB

「低減速軽水炉研究会」は、原研が革新的水冷却炉として研究を進めている低減速軽水炉について、研究の効率的推進に資することを目的とし、所内関連部門の研究者と所外研究者とが情報交換を行う場として、平成10年3月の第1回会議以来毎年開催しているものである。第7回となる今回の研究会プログラムは、講演5件と総合討論により構成されている。本報告書は、各講演の論文と質疑応答集、及び総合討論の議事録を掲載するとともに、付録として各発表者が使用したプレゼンテーション資料を添付した。

論文

大規模シミュレーションによる稠密炉心内気液二相流特性の解明,4; 地球シミュレータを用いたTPFITコードの燃料集合体内大規模二相流解析

吉田 啓之; 小瀬 裕男*; 呉田 昌俊*; 永吉 拓至*; 高瀬 和之; 秋本 肇

日本原子力学会和文論文誌, 4(2), p.106 - 114, 2005/06

原子炉の熱設計においては実験により得られた各種の構成式を含む解析コードが用いられるが、超高燃焼水冷却増殖炉などで用いられる高稠密炉心への構成式の適用性は十分には確認されていない。そこで、原子炉熱設計における"Design by Analysis"の確立を目指し、炉心内気液二相流の数値シミュレーション手法を開発している。この本手法開発では、炉心内の流体混合挙動等を詳細に解析可能な解析手法を開発している。本研究では、この一環として、稠密炉心内等の二相流を高精度に解析するため、高い体積保存性を有する界面追跡法の開発及び検証を実施している。本報では、大規模解析を現実的な時間で可能とするため、TPFITコードのベクトル化及び並列化を実施した。ベクトル並列化したTPFITコードを稠密炉心内二相流の解析に適用し、中性子ラジオグラフィにより観察されたボイド率分布と同様の結果が得られることを確認した。

論文

大規模シミュレーションによる稠密炉心内気液二相流特性の解明,3; 傾斜平板上液膜挙動の解析

吉田 啓之; 永吉 拓至*; 小瀬 裕男*; 高瀬 和之; 秋本 肇

日本原子力学会和文論文誌, 4(1), p.25 - 31, 2005/03

原研で開発している超高燃焼水冷却増殖炉では高稠密炉心が用いられるが、原子炉熱設計で使用される構成式の高稠密炉心への適用性は十分には確認されていない。そこで原子炉熱設計におけるDesign by Analysisの確立を目指し、炉心内二相流の数値シミュレーション技術を開発している。本研究では、この一環として、稠密炉心内二相流を高精度に解析するため、高い体積保存性を有する界面追跡法の開発及び検証を実施している。本報では、開発した界面追跡法を用いた二相流詳細解析コードTPFITの検証作業の一環として、傾斜平板上液膜流解析を実施し既存実験と比較した。その結果、液膜厚さの時間平均値は、Nusseltの理論値と一致し、液膜厚さの最大値及び統計量も実験とよく一致することを確認した。また液膜内速度分布も、解析は実験と定性的に一致しており、TPFITコードにより、液膜流を解析できる見通しが得られた。

論文

稠密14本バンドル内沸騰二相流の可視化

呉田 昌俊

可視化情報学会誌, 24(Suppl.1), p.265 - 268, 2004/07

稠密バンドル流路内を流れる沸騰流のボイド率を、中性子トモグラフィ技術で3次元分布を計測、高速度撮像中性子ラジオグラフィ技術で瞬時値分布を計測し、同一流動条件を多角的に可視化観察することで特徴的な現象を抽出した。この2技術をセット("3D"+"2D+Time")で使用した本実験で、以下の点が新たにわかった:(A)時間平均空間分布から高ボイド率スポットが最上流部の狭間隙部で観察された。一方、瞬時値の時系列観察では、正味の沸騰開始点は統計的に広く分布しており、定常的な高ボイド率スポットは認識できなかった。(B)時間平均空間分布から"Vapor Chimney"現象が観察された。この現象を、瞬時値の動画表示で連続性に注視して観察すると、三角形状の流路部に連続した蒸気通路が形成されているとは限らず、広い条件範囲で蒸気泡・スラグが群を成して間欠的に流れていることがわかった。

論文

3D measurement of void distribution of boiling flow in a tight-lattice rod bundle by neutron tomography

呉田 昌俊; 玉井 秀定

Proceedings of 5th International Conference on Multiphase Flow (ICMF 2004) (CD-ROM), 10 Pages, 2004/06

低減速軽水炉炉心内のボイド率分布特性を調べるため、中性子ラジオグラフィ3次元計測技術(中性子トモグラフィ)を用いて、稠密7本バンドル試験体内を流れる沸騰流の詳細な3次元ボイド率分布を計測した。本試験体は、低減速軽水炉を模擬したもので発熱棒径が12mm、棒間ギャップが1mmである。本報では、中性子トモグラフィシステム,実験結果及び、サブチャンネル解析コードであるCOBRA-TFと実験値の比較結果に関して述べる。実験は、研究用原子炉JRR-3炉室内で実施し、新開発の中性子トモグラフィアルゴリズムにより空間解像度が0.1-0.2mm/pixelと高精細でボイド率の空間分布データを測定している。本実験結果から、液膜が狭い領域に集まりやすいこと,蒸気が流路中央部に集まりやすいことなどがわかった。また、COBRAコードはボイド率を高めに計算する傾向があることがわかった。

論文

稠密燃料集合体内二相流挙動に関する大規模シミュレーション

小瀬 裕男*; 高瀬 和之; 吉田 啓之; 叶野 琢磨; 呉田 昌俊; 秋本 肇

第41回日本伝熱シンポジウム講演論文集, 2 Pages, 2004/05

原研が開発を進めている低減速軽水炉を対象として、稠密燃料集合体内の二相流挙動を直接解析によって予測する研究を、地球シミュレータによる大規模シミュレーションによって行っている。本研究では、熱の影響がない非加熱等温流条件に対して、低減速軽水炉の炉心条件をもとに燃料集合体入口の流速やボイド率を変えて一連の解析を実施し、次の傾向の予測に成功した。(1)燃料棒表面が薄厚の液膜で覆われる,(2)燃料棒間隔が狭い領域で液膜の架橋現象が起こる,(3)蒸気は燃料棒間隔が広い三角ピッチ中心部をストリーク状に流れる。

論文

中性子線による沸騰流の可視化と計測

呉田 昌俊; 星 芳幸; 山田 和幸*; 坂本 清隆*

日経サイエンス, 111 Pages, 2004/01

独自に開発した中性子ラジオグラフィ熱流動計測技術を用いて、燃料棒間ギャップが1mmの低減速軽水炉を模擬した金属製試験体内を流れる沸騰流を計測し、可視化した。本技術の開発により、これまで観察が不可能であった条件でのわずかな水や蒸気の分布と変化を0.1mmの空間分解能,1/1000秒の時間分解能で測定できるようになった。可視化手法として、物質を3次元空間で分類し、例えば「流路内の蒸気割合だけを表示」するMASK処理と呼ぶ3D可視化手法を開発した。また、液塊(水)のダイナミックな流動状況を把握するため、大量の時系列データを高速処理して3次元の動画表示を行った。本開発により、狭い領域に水が留まり易く、水は塊となって中心に近い程高速に流れること等が明らかとなった。(本件は、日経サイエンス主催のビジュアル・サイエンス・フェスタ2003のコンピューター・ビジュアリゼーション・コンテストにおいて入賞し、ポスター発表及び雑誌に掲載されることとなった。)(応募作品は動画である。)

論文

Numerical analysis of two-phase flow characteristics in a reduced-moderation light water reactor

高瀬 和之; 吉田 啓之; 小瀬 裕男*; 玉井 秀定; 秋本 肇

Transactions of the American Nuclear Society, 89, p.88 - 89, 2003/11

筆者らは低減速軽水炉の炉心内二相流特性を直接解析による大規模シミュレーションによって解明する研究を行っている。熱の影響がない非加熱等温流条件に対して、低減速軽水炉の炉心条件をもとに燃料集合体入口流速,ボイド率等をパラメータとして一連の解析を行い、次の結論を得た。(1)小さな気泡が合体して成長した大きな気泡は、一度壁に接触すると表面張力により壁表面に沿って下流へと移動する。(2)大きな気泡は大きくなりすぎると気液界面に生じるせん断力によって小気泡に分断される。(3)炉心三角ピッチ配列の中心領域は燃料棒間狭隘部に比べて流動抵抗が低いため、大きな気泡は次第に三角ピッチ配列の中心領域に凝集しながら下流へと移動する。(4)スペーサ領域で大きな気泡は多くの小気泡に分断され、その結果スペーサ後流の水平方向のボイド率分布は均一化される方向にある。(5)低減速軽水炉における気泡の運動は流れ方向への直線的な移動が支配的であり、ボイドドリフトの影響BWR炉心よりも小さい傾向にある。

論文

小型低減速軽水炉の設計

大久保 努; 岩村 公道; 竹田 練三*; 守屋 公三明*; 山内 豊明*; 有冨 正憲*

日本機械学会2003年度年次大会講演論文集, Vol.3, p.245 - 246, 2003/08

これまで培われてきた軽水炉技術をベースとしつつ、プルトニウムの多重リサイクルが可能な低減速軽水炉を対象とした300MWe級の小型炉の設計検討を実施した。炉心に関しては、1.0を超える転換比と負のボイド反応度係数を達成するとともに、燃焼度65GWd/tでサイクル長25ヶ月の自然循環冷却可能な炉心の設計を達成した。システムに関しては、小型炉におけるスケール・デメリットの克服のために、受動的安全機器等の導入も実施して、システムの単純化・簡素化を図り、本炉の初号機ベースでは、単位出力当たりの建設単価において、ABWRと比較してスケール・デメリットを1.35倍程度まで抑制できる見通しを得た。さらに、小型炉において期待できる量産効果や複数基発注効果等を考慮すると、ABWRと同程度以下の建設単価を達成できる見込みである。

論文

中性子トモグラフィによる二相流計測技術

呉田 昌俊

噴流工学, 20(2), p.24 - 31, 2003/07

中性子ラジオグラフィ技術とコンピュータ断層撮影技術(CT)、そして二相流計測法を融合して原研が独自に開発した中性子トモグラフィ熱流動計測技術に関して解説した。本技術は、低減速軽水炉の燃料集合体内の蒸気割合を3次元で計測し、詳細熱流動解析コードの検証用データを整備することを目的として開発した技術である。本技術は、中性子線が水の中で減衰しやすい特性に着目した技術で、中性子ラジオグラフィ技術をベースとすることで、金属製の複雑な流路内の水の空間分布を流れを乱すことなく高精度(空間分解能が0.1mm)で計測できる。本稿では、原研が開発した中性子トモグラフィシステム,中性子ラジオグラフィ像を用いて2種類の断面再構成計算法を比較した結果、そして稠密バンドル流路内を流れる空気/水二相流と沸騰流の気相割合を計測した例を記した。

論文

AVSを用いた燃料集合体内熱流動解析結果の可視表示法の開発

高瀬 和之; 増子 献児*; 小瀬 裕男*; 玉井 秀定; 久米 悦雄

可視化情報学会誌, 23(Suppl.1), p.363 - 364, 2003/07

原研では軽水炉の高度利用を目指して低減速軽水炉の開発を行っている。低減速軽水炉は、炉心冷却を行う減速材の割合を減らし、発生する高速中性子の減速を抑制することで1.0以上の高い転換比を可能とする水冷却炉で、燃料に対しての減速材の割合を小さくするために、燃料棒間ギャップを従来軽水炉の3mm程度から1mm程度まで稠密化した燃料集合体が用いられる。著者らは、低減速軽水炉の炉心熱設計に資するため、稠密燃料集合体内の3次元熱流動解析を行っているが、体系が複雑であり、しかも、解析結果が膨大となるため、定量的な評価に時間がかかる。そこで、定量評価を容易にするために、可視化ソフトAVS/Expressを使って可視表示専用プログラムの開発を行った。本研究によるAVS/Expressによる画像処理法,可視画面構築のための座標変換法等の開発により、燃料集合体内の流速,温度,ボイド率等の詳細な3次元分布の可視表示が可能になった。

論文

Critical power correlation for axially uniformly heated tight-lattice bundles

呉田 昌俊; 秋本 肇

Nuclear Technology, 143(1), p.89 - 100, 2003/07

 被引用回数:10 パーセンタイル:56.43(Nuclear Science & Technology)

低減速スペクトル炉の炉心は、三角格子状の稠密な燃料棒配列であり、高ボイド率条件で運転する特徴を有する。このため冷却限界の評価が重要な課題である。そこで、低減速スペクトル炉の基礎的な限界出力特性を評価する目的で限界出力実験を実施した。本報では、質量速度等パラメータが限界出力に及ぼす影響と、熱設計に用いてきた限界出力計算式の評価結果、そして本データと準稠密バンドル体系のBAPLデータを用いて導出した新限界出力相関式に関して報告する。本実験により、稠密炉心における質量速度,入口水温,出口圧力、そして径方向熱流束比の限界出力に及ぼす影響を明らかとした。また、熱設計に用いてきた限界出力計算式(Arai式)が限界出力を過小に計算することを示した。新相関式は、371点の原研・BAPLデータに対して$$pm$$4.6%の誤差で軸方向に一様発熱している稠密バンドルの限界出力を計算できる。

論文

軸方向一様発熱稠密バンドルの限界出力

呉田 昌俊; 秋本 肇

日本機械学会論文集,B, 69(682), p.1469 - 1476, 2003/06

低減速スペクトル炉の熱的成立性を評価する目的で、軸方向の発熱が一様な稠密三角格子バンドル試験体を用いて限界出力実験を行った。本報では、流動パラメータが限界出力へ及ぼす影響を明らかとし、限界クオリティを計算する無次元相関式を本実験データとBAPLデータを用いて導出した。用いた試験体は低減速スペクトル炉の燃料棒7本分の領域を模擬した形状であり、低減速スペクトル炉の定格運転条件を広く包含する実験条件で約400点の限界出力データを系統的に蓄積した。導出した無次元相関式の計算精度は、371点のデータに対して$$pm$$4.6%である。本相関式の適用範囲は、棒間間隔が1$$sim$$2.3mm,質量速度が100$$sim$$2500kg/(m$$^{2}$$s),圧力が2$$sim$$8.5MPa,周方向ピーキング係数が1$$sim$$1.5,発熱棒数が7$$sim$$20本である三角格子配列のバンドル流路である。

論文

金属容器内を流れる沸騰流を中性子線で測定・観察

呉田 昌俊

原子力eye, 49(4), p.34 - 37, 2003/04

研究用原子炉の中性子線を用いて、これまで見ることができなかった金属容器内を流れる沸騰流の挙動を1/1000秒ごとに測定・観察する技術を開発した。本誌では、開発の背景,技術の概要,測定・観察例,今後の展開と応用例を紹介する。本技術は、水冷却増殖炉の炉心体系でボイド率を測定し、観察するために開発を進めているもので、中性子線で沸騰流の変化を測定できるところに最大の特徴がある。開発した技術は、高速度撮影による中性子ラジオグラフィ熱流動計測技術であり、中性子源として研究用原子炉JRR-3Mを用いている。本誌では、蒸気泡の発達過程を1/1125秒ごとに捉えた結果や、低減速軽水炉の炉心を模擬した試験体の中の冷却水の挙動を調べた結果を紹介する。

報告書

PWR型低減速軽水炉心の設計研究; シード・ブランケット燃料集合体採用炉心の検討

嶋田 昭一郎*; 久語 輝彦; 大久保 努; 岩村 公道

JAERI-Research 2003-003, 72 Pages, 2003/03

JAERI-Research-2003-003.pdf:3.82MB

PWR型低減速スペクトル炉心設計研究の一環として、軽水冷却のシード・ブランケット燃料集合体採用炉心の検討を行った。最適化検討の結果、シード13層・ブランケット5層の集合体を採用し、この集合体を163体配列した炉心についてMVP-BURNによる計算を行い、次の炉心性能が得られた。3バッチ取替え方式で、各サイクルの運転期間15ヶ月とすると、取り出し燃料燃焼度は集合体平均(内部ブランケットを含む)約25GWd/tである。転換比は約1.0で、ボイド反応度係数はBOCで約-26.1pcm/%void,EOCで-21.7pcm/%voidである。Pu中に約10%のMAを混入させると、同じ燃焼度を得るためには転換比が約0.05減小する。ボイド反応度係数は大幅に増加するので、対策が必要である。また、全Pu重量の約2%のFPが同伴すると、反応度が約0.5%$$Delta$$k/kだけ減少し、ボイド反応度係数は多少正側に移行するが、いずれも設計余裕の範囲である。プルトニウムマルチリサイクルの検討として、サイクル末期に取り出された燃料を再処理して得られるプルトニウムをリサイクルする計算を第4サイクルまで行った。MA,FPのリサイクルは考慮していない。Pu富化度15.5wt%でマルチサイクルが可能である。

論文

低減速軽水炉の燃料集合体内二相流挙動の大規模数値シミュレーション

高瀬 和之; 吉田 啓之; 小瀬 裕男*; 玉井 秀定; 叶野 琢磨; 秋本 肇

日本混相流学会年会講演会2003講演論文集, p.33 - 34, 2003/00

原研が開発を進めている低減速軽水炉を対象として、稠密燃料集合体の二相流挙動を直接解析によって数値的に予測する研究を行っている。稠密燃料集合体をフルサイズで模擬した体系で直接解析を行うためには膨大な記憶容量を必要とするが、地球シミュレータによって初めてそれが可能になった。解析には、吉田によって開発された二相流解析コードTPFITを使用した。本コードは界面追跡機能を有し、気液界面形状を時間及び空間方向に高精度で輸送できる特徴を持つ。本研究では、熱の影響がない非加熱等温流条件に対して、燃料集合体入口の流速やボイド率を変えて解析を実施した。低減速軽水炉の炉心条件をもとに、気相及び液相の物性値は圧力7.2MPa,飽和温度288$$^{circ}$$Cにおける蒸気及び水の値を使用した。一連の大規模シミュレーションにより、稠密燃料集合体内の二相流挙動、特にスペーサ周辺の液膜流挙動等の詳細が定量的に明らかになった。

論文

Design study on Reduced-Moderation Water Reactor (RMWR) core for plutonium multiple recycling

大久保 努; 岩村 公道; 竹田 練三*; 山内 豊明*; 岡田 祐之*

Proceedings of International Conference on Global Environment and Advanced Nuclear Power Plants (GENES4/ANP 2003) (CD-ROM), 8 Pages, 2003/00

軽水炉技術をベースとして、プルトニウムの多重リサイクルによる燃料の有効利用を目的として、低減速軽水炉の研究開発が進められている。この原子炉は、持続的なプルトニウム・リサイクルの観点から、MOX燃料を使用して1.0を超える転換比の達成が可能である。特に、プルトニウム多重の観点から、現行のピューレックス再処理法よりも低い除染係数を持つ先進的再処理法に関して、プルトニウム多重リサイクル時の炉心特性を検討し、1.0を超える転換比と負のボイド反応度係数の達成が可能であること等を示した。

論文

Large-scale numerical simulations on two-phase flow behavior in a fuel bundle of RMWR with the earth simulator

高瀬 和之; 吉田 啓之; 小瀬 裕男*; 玉井 秀定; 秋本 肇

Proceedings of International Conference on Supercomputing in Nuclear Applications (SNA 2003) (CD-ROM), 15 Pages, 2003/00

低減速軽水炉の燃料集合体をフルサイズで模擬した体系下で二相流挙動の詳細を計算機上に再現することを目的として、地球シミュレータを利用した大規模数値シミュレーションを行っている。燃料集合体の解析には従来からサブチャンネル解析コードが利用されているが、実験結果に基づく構成式を必要とするため、本研究対象である1mm程度の狭隘流路における二相流挙動に関する実験データがない場合には高精度の予測は困難である。そこで、筆者らは実験データを必要としない直接解析手法を燃料集合体内二相流解析に適用することを考え、これは地球シミュレータの利用により可能になった。3次元詳細解析の結果、グリッドスペーサ部周辺における流速分布の不均一性を初めて明らかにでき、計算科学的手法による低減速軽水炉の炉心熱設計手法確立の可能性に関して高い見通しを得た。

報告書

第5回低減速スペクトル炉に関する研究会報告書; 2002年3月8日,東海研究所,東海村

中野 佳洋; 石川 信行; 中塚 亨; 岩村 公道

JAERI-Conf 2002-012, 219 Pages, 2002/12

JAERI-Conf-2002-012.pdf:17.4MB

日本原子力研究所(原研)では、革新的原子炉として低減速スペクトル炉の研究を進めており、最新の研究成果を報告するとともに、所内関連部門の研究者及び大学,研究機関,電力会社,原子力メーカー等の所外研究者との情報交換を行い、研究の効率的推進に資する事を目的として、「低減速スペクトル炉に関する研究会」を平成9年度より毎年開催している。第5回となる平成13年度は、日本原子力学会北関東支部との共催で、平成14年3月8日に開催し、95名の参加者があった。まず原研における低減速スペクトル炉研究開発の現状として、「低減速スペクトル炉の研究開発の現状と展望」,「低減速炉心の設計研究」,「MOX燃料の安全解析」,「稠密炉心の限界熱流束実験」の4件の発表があった。続いて革新的原子炉を巡る内外の動向として、「革新的中小型炉検討の意義について」,「第4世代を中心とする革新炉技術開発戦略」,「実用化戦略調査研究フェーズ2の状況」の3件の発表があった。本報告書では、講演論文,講演に対する質疑応答の概要を掲載するとともに、付録として研究会当日に発表者が使用したOHP資料及び研究会プログラム,参加者名簿を掲載した。

論文

稠密炉心の限界熱流束実験

呉田 昌俊

JAERI-Conf 2002-012, p.47 - 52, 2002/12

低減速スペクトル炉の除熱限界を評価する目的で実施した限界熱流束実験の結果と検討,そして除熱限界を決定する沸騰遷移現象に関して報告する。低減速スペクトル炉の炉心は、三角格子状の稠密な燃料棒配列であり高ボイド率条件で運転する特徴を有する。このため冷却限界の評価,すなわち熱的成立性の検証が重要な課題であった。一連のPWR体系及びBWR体系で実施した限界熱流束実験により、熱設計に用いてきた限界出力計算式や解析コードが保守的に評価し、炉心熱設計が妥当であることを検証した。次に、沸騰遷移現象を限界クオリティと質量速度の関係から3つの領域に分類し、壁温上昇開始位置がその領域の境界で変化することを示した。また、サブチャンネル解析コードによる実験解析の結果、高クオリティ領域では実験値と近い計算値となることを示した。最後に、中性子ラジオグラフィによるモデル実験の結果を紹介し、沸騰遷移現象の理解に関して報告する。

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